昨日今日と


友人の通夜・告別式に行ってきました。


彼は強い人間でした。
小学校のとき、泣き虫だった転校生の自分を
励まして、いつも遊んでくれたのは彼でした。
小6のときに私の転校で一時別れましたが、
高校の時に再会して、またいろいろありました。


馬鹿なことをしたり、ふざけあったり。
一緒にゲームしたり、パソコンのことで質問したり、
一緒にバスケしたり、コミケにつれてってもらったり、
そして何より、いろいろ、どうでもいいことを話してくれた。


最後に会ってから2年と一寸でしょうか。
彼は、もう私の前には二度と立ってくれません。
いつもみたいに笑ってジョークをいってもくれません。
あの頃の様に、励ましてもくれません。


私は彼にいろんなことをしてもらいました。
自分には、彼にできなかったことばかりがたくさんあります。
何かできたはずなのに、できなかった。
やり残したことは、もうこれから先、
彼にしてあげることはできないです。
とても、不甲斐無い。情けない。


告別式が終わるまで、泣くまいと決めていました。
泣いたら昔みたいに、彼が心配するでしょうから。
ですが、結局泣いてしまいました。
自分はそんなに強くありません、弱い人間です。
でも、その弱い自分も、彼がいたからこそ、
今こうやっていることができるんです。


今の自分があるのは、本当に彼のおかげです。
彼がいなかったら、私は今、まったく違う人生を歩んでいるはず。
道標を刻んでくれた、かけがえのない友人です。


2人だけの思い出は、2人にしかわからないけど、
でもそれが、お互いをつなぐ糸だったと思う。
2人はもうつながらないけど、糸はのこってるよ。
そして皆と、糸はつながっているよ。


これから先、彼の分まで生きるという言葉はばつが悪いです。
彼とともに生きていく、というのが相応だと思います。
彼は、私や皆がこの世を去るまで、
きっと見守っていてくれるでしょうから。
だから私も、死ぬまで彼を見守り続けていこうと思います。


これから先、彼ができないことは、私にもできないでしょう。
だからこそ、自分ができることを、していこう。
それが、今の私をつくってくれた、彼へのせめてもの恩返しと
自分が生きているんだという証になると信じて。


出会ってからの14年間、本当にありがとう。
今日から、また新しい日々が始まる。
俺や、皆が、これから先も歩いていくから、
どうかゆっくり、それを見ていてくれよ。
一緒に、歩いていこう。


いつか、笑って会おうな。
そのときまで、さよなら。